睡眠不足は脳に老廃物が溜まりアルツハイマーの原因になります。人間は寝ている間に、体の浄化や修復、回復を行っています。つまり睡眠時間が十分でないと、体には老廃物や疲労が蓄積して、ある日突然生活に支障が出てくるなんてこともあり得るんです。全身の老廃物を運ぶのにリンパが働いていることは知っていますか?毛細血管と同じように体の隅々まで張り巡らされたリンパが、日常の活動で出た老廃物を集めて排出させます。しかし、脳にはリンパがありません。脳は老廃物を排出するのに別の方法があり、脳内を満たしている脳脊髄液(CSF)と呼ばれる液体が老廃物を吸収し、血液中に排出しているんです。この脳脊髄液なんですが、実は寝ている間しか働かないんです。
脳は日中の活発に活動している間は老廃物の排除を後回しにし、睡眠中にようやくその日に蓄積された老廃物を排出し始めます。脳の老廃物としては、脳で常に作りだされているタンパク質のアミロイドβが有名です。このアミロイドβは、脳に蓄積するとアルツハイマーなどの恐ろしい病気の引き金になると言われています。睡眠不足は、アルツハイマーになるリスクが高まります。アミロイドβと呼ばれるタンパク質が、脳内で蓄積することでアルツハイマー型認知症になると考えられています。